ゴゴの一日
 毎朝、家族のみんなが仕事と学校に出ていってしまうと、ガランとした部屋にゴゴは一人残されます。

「今日は何して遊ぼうかなぁ〜」

と、ゴゴは一人言を言いました。しばらくは、一人で絵を描いたり、ビー玉で遊んでたりしてましたがお昼頃になるとすっかり飽きてしまいました。そして、お母さんの準備してくれたお弁当を食べながら、小さな声でつぶやきました。

「そうだ、おばあちゃんちに行こう。」

 村には、同じくらいの子供がいませんでしたので、ゴゴは、お昼の間、近所のおじいさんやおばあさんと遊ぶか、一人で遊ぶかどちらかしかありませんでした。それで最近では、もっぱら一つ上の階に住んでいるおばあちゃんちに行ってました。

「おっばあちゃ〜ん」

ゴゴは元気良くドアを開けておばあちゃんちに入りました。おばあちゃんちはいつも何かの食べ物の良いにおいがします。

「おぉ〜ゴゴちゃんか。今日は何をして遊ぼうか。それとも、おいしい物を作ったけど、食べるかい?」

おばあちゃんは、台所の方から、ゆっくり出てきて、ニコニコしながら、少ししわがれた声で答えました。

「食べる。食べる。」

ゴゴは、さっきお母さんのお弁当を食べたばかりなのに、おばあちゃんの作ってくれるおやつだと、いつだって、いくらでも食べられます。

「今日はな〜に?」

ゴゴが聞くと、おばあちゃんは

「今日は、おばあちゃんの特性シロップがかかったホットケーキだよ。さあ、お食べ。」

と、言って、大きなお皿にホクホクの三段重ねのホットケーキを持ってきてくれました。ホットケーキの上には、トロリととろけたバターが乗っています。さらにその上にお皿のふちからこぼれそうなくらいにたっぷりとシロップが、かかっていて、とっても良いにおいがします。

「わぁー、いっただきまーす。」

ゴゴは、思わず声を上げて、すぐに食べ始めました。

「そう言えば、リリちゃんは最近来ないね。前は良く来てたのにねー。どうしてるの?」

ホットケーキをパクついているゴゴをニコニコ見ながらおばあちゃんは、たずねました。

「学校だよ。宿題もあるから、来れないみたい。お勉強いそがしいみたい。」

ゴゴが答えると、

「そうかい。今度、遊びにきてねと、言っておいておくれ。それから、おやつをたっぷり用意しておくからって。」

と、おばあちゃんは言いました。ゴゴは口いっぱいに、ほおばっていたので、首をたてに振って返事をしました。

 ゴゴは食べ終わると、

「ごちそうさまー。」

と言って、ポケットからパチンコとビー玉を出して、おばあちゃんに聞きました。

「これやっていい?」

おばあちゃんは、

「あら、ビー玉でやるとそこら中のお皿や花瓶が割れでしまうねー。あぶないよ。かわりに紙を丸めてあげるから、それでやりなさいね。それから、それは絶対、人に向けたりしないって、やくそくできるかな?」

と答えました。

ゴゴは、

「やくそくするー。」

と、言ってさっそく遊び始めました。おばあちゃんの作ってくれた丸いまとに向かって、ぎゅっとパチンコのゴムをひっばります。そして、よーく狙いをつけて、ばっと離しました。すると、紙の玉は、まとに飛んでいきます。でも、いつも少し違うところにいってしまいます。おばあちゃんは、

「手をまっすぐ伸ばしてー。それとすこーしだけ、下を狙うといいよ。」

と言いました。そのとおりに何度となく、やっているうち、ゴゴは、すっかりまとに当たるようになりました。

テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

【 2008/05/01 00:11 】

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